アレルギー科とは、気管支喘息、アトピー性皮膚炎などアレルギー物質により目や鼻、耳、皮膚、気管、気管支などに色々な症状が出る疾患を取り扱う専門の診療科です。
1996年に厚生労働省により新たに標榜することが認められた、比較的新しい診療科です。
気管支喘息は高熱、寒冷、放射線、化学物質、細菌、寄生虫などで気道が炎症を起こし、気道に粘液や白血球、細菌、血液などが付着し、気管支が急に縮んで空気の通り道が狭くなり、空気の出入りを妨害されて起ります。人口の3%程度に見られます。
気管支喘息は常に症状があるわけではなく、時間や体調、ストレスなどで強い発作が出たり症状が無かったりします。
アトピーとはアレルギーとほぼ同じ意味の言葉ですが、より正確にはアレルギーの中でも、特に遺伝傾向が強く、片親がアレルギー体質の場合、60~70%、両親の場合は、90%ほどの確率で遺伝します。
アトピー性皮膚炎は、「湿疹ができる」、「皮膚がかゆくなる」、「皮膚が赤みを帯びる」などの症状が現れる皮膚の病気です。
乾燥肌、刺激に反応しやすい皮膚、かゆみを感じやすい性質、心理的ストレス、外部からの物理的な刺激など、色々な要素が関係していて、複数の原因が重なると症状が出てくると考えられます。
スギなどの木や草花の開花期に一致して発症するアレルギー性の鼻炎や結膜炎のことを、花粉症と言います。
花粉症も色々な種類がありますが、特によく知られているのがスギ花粉による花粉症です。
スギによる花粉症は最近爆発的に増えており、年々増加する傾向にあります。
これには、スギ花粉の絶対量の増加も一因となっていますが、食生活や大気汚染などが生体に悪影響を及ぼし、アレルギーにかかりやすい体質という土台を作り上げていることも見逃せない重要な原因であると考えられます。